国庫補助金の減少や保留地の価格下落、工事費の高騰など様々な課題により事業が停滞し長期化することで整備効果が生じず、
権利者の負担が増加している地区も多くみられます。 当社では、それぞれの地区が抱えている課題地区を分析し、事業区域の縮小・修復型の事業手法などを導入し、事業費の削減(スリム化)や事業期間の短縮を図ることで健全な事業に再構築し、早期の事業完了を実現します。
S地区(埼玉県内)
本地区は、平成5年3月に事業認可を受けましたが、バブル状況の余韻を残した事業構造、右肩下がりの社会経済情勢、さらには計画されていた新庁舎建設の断念等により事業の見直しを余儀なくされた地区です。
事業費の大幅な削減を図るため、事業見直し骨子案を作成し、既存住宅街区においては現道を基本とした地区計画による修復型のまちづくりに転換し、施行区域外としました。また、都市計画道路や区画道路は、現道を有効活用するように道路線形を変更するとともに、設計の見直しにより、建物の移転補償費を削減しました。さらに、大規模街区を設けて保留地を集約し一括早期売却することで収入の安定化を図り、健全な事業の再構築を実現しました。
M地区(茨城県内)
本地区は、昭和63年に事業認可を受けてスタートしましたが、平成6年に常磐新線計画(つくばエクスプレス)が本地区内のルートに決定されたことにより、大幅な土地利用計画の変更が生じました。計画変更により、施行区域内の計画地盤高が大きく変わったこと、事業延伸による借入金金利の増大、更には地価の下落など様々な課題により事業費が105億円不足することが判明しました。
組合運営を円滑に事業推進と健全化を図る目的で、これらの課題を解消するため事業再建を目指し、理事会諮問機関のとして「事業検討委員会」を設置し、組合独自の再建プランを作成しました。再建プランについて関係者に説明を行い理解と合意を得ることにより組合員、債権者、行政の協力のもと、事業の再建を果たした地区です。
N地区(埼玉県内)
本地区は、事業見直しを検討した時点では事業開始から24年が経過し、社会経済情勢の変化により事業の長期化の懸念が生じていました。事業長期化の主な要因としては、建付地が密集しており建物移転が多く、また玉突き移転のケースもあり時間を要する要因となっていました。このまま進行すると事業が硬直状態になる可能性が発生したため、現状の事業構造について住民説明会を行い、住民アンケートを行った結果、約6割の方が今後の事業の進め方について計画を見直し、長期化を解消した方が良いとの意見が多数あったため事業見直しをスタートしました。
見直しの方針としては、地区の現況を生かした道路配置、地域ネットワークの形成に資する道路は状況を勘案して配置、小規模公園等は地区内に分散して配置、移転対象建物の削減、下水道は道路計画に合わせて全区域に整備をコンセプトに事業計画の見直しを行いました。
これにより、施行地区が縮小され、区画整理事業を継続する地区と区画整理事業以外の手法による地区で現在事業推進を行っております。
K地区(千葉県内)
本地区は、平成13年3月に事業計画が決定された地区で景気低迷に伴う市税の減収や国庫補助金の削減等による影響もあり、事業開始後10年余り経過していたが事業進捗率は10%程度でした。現在の計画では事業推進そのものが危ぶまれることから、事業見直しを決断された地区です。新たな計画案づくりを進めるにあたっては、まちづくり協議会を設置し、権利者の皆様からのご意見を踏まえ、実現性の高い計画としました。
見直し方針としては、骨格となる道路の変更として立体交差(地下式)の平面化と駅前広場の規模縮小の見直を行いました。また公園の配置見直しや雨水調整池と公園の立体利用を行いました。事業見直しを行ったことにより、総事業費を大幅に削減され、事業期間など事業の健全化を図ることができ、駅に近い当地区の特性を活かした土地利用計画に見直すことができ現在推進している地区です。
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